ユーザビリティテストはJSTQB(ISTQB)の用語集では「使用性テスト」と翻訳されてますが以下のように定義されています。
使用性テスト(usability testing)Version: 2
特定のユーザが特定の使用状況の下でシステムを使用する際の有効性、効率性、および満足度の度合を評価するために行うテスト。JSTQB訳注)この「テスト」は実行とそのための一連の活動を意味している。
言わんとすることはわかりますが、有効性、効率性、および満足度の度合とは具体的にどのような観点でテストしたら良いでしょうか?
ヤコブ・ニールセンが定義した「ニールセンのユーザビリティ10原則」というものがあります。これを基にユーザビリティとはどんなことを考慮して、評価したらよいのかが定義されいます。
これを理解することで、ユーザビリティテストでどんな観点でテストするべきかの参考になるかもしれません。ということで「ニールセンのユーザビリティ10原則」とはどんなものなのか、簡単に解説していきたいと思います。
1. システムの状態が可視化されているか?
例えば、画面がローディング中なら、ユーザーが「あ、今ローディング中なんだなー」とわかるようなデザインにするべき、というようなことです。
2. 現実の世界とシステムをマッチさせる
システム内で使用する言葉(単語)は、対象のユーザーが一般的に使われている、現実の世界とマッチした言葉を使用するべき、というようなことです。
例えば、ユーザー登録完了画面で「データをサーバーへ送信しました」と表示されるより「ユーザー登録が完了しました」と表示した方がユーザーが理解しやすい言葉です。
3. ユーザーが自由に使えるようにする
例えば、「戻る」ボタンや、「一つ前の画面へ戻る」ボタンなどのように、ユーザーが操作を間違った場合などに、自由に戻れるようにしてあげる機能を持たせましょーというようなことです。
4. 一貫性と標準を持たせる
例えば、ある画面では一つ前の画面へ戻るボタンは「戻る」と表示してあり、また別の画面では「一つ前の画面へ戻る」という表示であったり、表記ブレがあると、ユーザーに混乱を与えます。一貫性をもたせましょーというようなことです。
5. そもそもエラーを起こさせない
例えば、住所の入力フィールドで全角しか入力できない仕様の場合、ユーザーが半角文字を入力してエラーを発生させないように入力例を記載してあげましょう。
例:東京都千代田区1ー1
みたいな感じで。エラーを未然に防いであげましょーというようなことです。
6. 覚えるのではなく、感覚的にわかるようにする
例えば、住所の都道府県を入力する画面で、都道府県入力後、次の画面で先ほど入力した都道府県に続く住所を入力する場合、選択した都道府県がが表示している方がユーザーには直感的に操作しやすいです。
そのように、ユーザーが記憶しなくても直感的に使えるようにしましょーということです。
7, 柔軟で効率的にする
例えば、初心者ユーザーと、ヘビーユーザーでは「使いやすい」と感じるデザインが異なるはずです。初心者が「使いやすい」と感じる画面デザインと、ヘビーユーザーが「使いやすい」と感じる画面デザインをユーザー側で切り替えられるような柔軟性と効率的なデザインをしましょーということです。
8 最小限のデザインにする
そのままですが、無駄ばものは省いて、シンプルに、メリハリつけましょーということです。
9. ユーザーによるエラー認識、診断、回復をサポートする
例えば、入力フォームでバリデーションエラーが発生した時、ユーザーはどの部分が原因でエラーが発生しているか、何故エラーが発生しているか(文字数オーバーだとか、文字形式が違うだとか)認識できるようにしましょーっということです。
10. ヘルプとマニュアルを用意する
そのままですね。ヘルプとかマニュアルを用意し、ユーザーが容易にアクセスできるようにしましょーということです。
以上、がヤコブ・ニールセンが定義したユーザビリティの10原則になります。
ユーザビリティテストの観点の参考にしてみてはいかがでしょうか??
以上、ユーザビリティテストって結局どんなとこ見るの?を3分で理解する 説明でしたー。