JSTQB Foundation Levelのシラバス、「1.5 テストの心理学」に
ソフトウェア開発は、ソフトウェアテストを含めて人が行うため、人の心理がソフトウェアテストに重要な影響を及ぼす。
とあります。
どういうことか具体的に解説していきたいと思います。
人間には認知バイアスの一つに、「確証バイアス」というものがあります。
確証バイアスとは、自分が思っている仮説や信念を検証する際、自分に都合のいい情報ばかりを集め、反証する情報を無視または集めようとしない傾向のことです。
ちなみに、認知バイアスには、他にも「正常性バイアス」や「ゼロサム思考」というものもあります。
では、この「確証バイアス」がテストにどう影響するのか?というと、開発者は自分自身が書いたコードが正しいという思い込みから、テストでの不具合報告を確証バイアスにより受け入れがたくする為です。
その為、テストはプロダクトの品質に貢献する活動はずが、悪いニュースをもたらす破壊活動と見られ、テスト担当者と開発者の間で対立関係が生まれる場合があります。
では、テストが破壊的活動と見られず、開発者と対立しないようにするにはどうしたら良いでしょうか?
JSTQBのシラバスには以下のように記載されてます。
•対決ではなく、協調姿勢で開始する。全員のゴールは、高品質のシステムであることを再認識す
るとよい。
• テストの利点を強調する。例えば、開発担当者に対しては、欠陥情報は、作業成果物の品質向上と開発担当者のスキル向上に役立つ。組織に対しては、欠陥をテストで検出して修正すると、時間と経費の節約になり、プロダクト品質の全体的なリスクも減る。
• テスト結果や他の発見事項は、中立な立場で、事実に焦点をあてて伝え、欠陥を作りこんだ担当者を非難しないようにする。客観的かつ事実に基づいた欠陥レポートを書いたり、発見事項をレビューしたりする。
• 他人の気持ちや、他人が情報に対して否定的に反応した理由を理解するように努力する。
• 自分の言ったことを他人が理解し、他人の言ったことを自分が理解していることを確認する。
ふむふむ、、、確かにその通りだと思います。
個人的見解としては、不具合の報告など不都合な報告時は、「主観を入れず客観的に、かつわかりやすく、シンプルに伝える」ということがもっとも大事かな、、、と思います。
が、とはいえ結局、お互い人間同士、、、、「一度、ご飯でも食べにいく」ってのが一番問題解決の近道だったりするわけですが、、、、・
以上、テストを失敗しない為に知っておきたい心理学でしたー